その三 武道の定義

 

危険度の高い技術を封印し、一定の約束事に基づいて安全性を確保の上、対抗性運動(自由攻防)の中で優劣を明らかにする、武術を源流とした競技(格技)と和結庵では定義しております。

その代表例として柔道や剣道が挙げられるかと思います。

勿論現代武道に含まれるものには、(大まかに言って)競技の無い演武形式の合気道や少林寺拳法などもありますが、当方における武道の定義としては、対抗性運動(自由攻防)における競技の側面から捉えております。

和結庵では、武道の本質的な要素である、対抗性運動(自由攻防)の中での心身の練磨や、課題の抽出などが明確で理解しやすいと言う長所を活用し、採り入れたいと考えております。

その為、武芸和結道の修練が一定レベルに達した者で、希望する者に対しては、対抗性運動(自由攻防)の稽古としての各種組手を、独自の方式(目的、内容、ルール、判定基準、安全対策などを制定)にて指導する様にしております。

また武芸和結道の各教伝課程に沿った、安全性を確保し希望する者が幅広く参加出来る競技形式も考案しております。

但し、これらの対抗性運動(自由攻防)による練磨は、あくまでも武芸和結道の修行を進めて行く上での方便でしかない事を理解する必要があります。

その為、和結庵に所属する全ての人達が、武道の稽古(組手)へ強制的に参加しなければならないと言う事はありません。

それ故、当然ではありますが、武道の稽古(組手)への参加の有無やその結果(対抗性運動上の優劣)が、昇級昇段の評価に反映される事が無い事を付け加えておきます。

 

この様に、和結庵では「武芸 和結道」の修練をを中心として、希望する者には「武術」や「武道」の領域も経験を積む事が出来る、単純な強さの追及を突き抜けた所にある、真の心の安寧を求める為、「武」の三領域全てに対応する事の出来る、自己確立の修養の場を目指しております。